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2008年12月 一覧

2008年12月31日

信号機への着雪(雪が付くこと)

信号機への着雪

 雪が降る地域に住む人々の共通の悩みかも知れません。強い風とともに気温が高めで水分が多い雪が降ると、建物や看板などを覆うように雪が付きます。
 看板が読めない程度ならご愛敬ですが、吹雪をともなって信号機が見にくくなると大変危険です。

 雪が落ちやすいような塗料や、カバーの形状など工夫はされているのだと思いますが、自然相手だけに完璧は望めません。しかも、毎日こうなるのではなく一冬に数回程度であると、コストパフォーマンスの問題で、溶かすなどの解決方法は困難でしょう。さらに信号や標識のようなインフラに特有の全国統一仕様であれば、ローカルな問題は二の次になることは明らかです。
 
 ここは逆の発想で、地域に住む者が着雪に強い雪国仕様の信号機のデザインを考えてみるというのも面白いと思います。

2008年12月30日

梱包の端から開封してください。 → ×

通信販売の段ボール梱包への注意書き

 書籍などの通信販売で業界トップのWebサイトを利用し購入すると、写真のような段ボールによる梱包で、商品が送られてきます。
 「梱包の端から開封してください。」という注意書きは、悪影響を及ぼすとまでは言えませんが、図解して大きく書くほどの意味合いはないと思います。

 段ボール梱包の端ではなく真ん中を破ると、中身の商品である書籍も破いてしまう恐れがあるので、「端から開封せよ」ということだと想像します。
 ただこの内容であればほぼ常識の範疇なので、「猫を電子レンジに入れないでください。」の類の言い訳の文言に見えてしまい、効果のある実用のメッセージとは言えないのではないでしょうか。

<代案>
・注意書きをすべてやめる。
・イラストだけにして、気の利いたデザインに変更する。
(エクスキューズではなく、受け取って楽しい気分になるぐらい積極的に梱包を活用する。)

2008年12月25日

「おす」と書かれている → ○

「押す」と書かれているチルドカップコーヒーのふた

 用語が矛盾していますが、ホットで飲むチルドカップコーヒーを買い求めて飲んでみました。暖かいペットボトルのお茶などが納められた加温機で販売されているコーヒー飲料です。
 飲み口が写真のようになっており、プラスチックふたの「押す」と書かれている部分を押すことにより、プラスチックふたの裏に隠されたアルミ箔のふたに穴を開け、そこから口を付けて飲むことができます。

 このような凝った容器の場合、「押す」と書き添えてあることは重要です。説明がなければ適当に試してみるしかないのですが、飲料なのでやみくもに押したり引いたりひねったりすると、こぼす危険性が高いと言えます。危険回避のために文字で「押す」と書いておくことは、狭い範囲では正解かと思います。

 ただし、本当は文字で説明しなくても理解可能な形状や飲み口を工夫するのが本筋でしょうが、相当難しいと思います。
 容器が凝っていればいるほど、利用者にとってはそのカタチが初対面であり、何を意味するのかがわかりにくくなるからです。

2008年12月23日

見慣れたものの見慣れぬ姿

見慣れたものの見慣れぬ姿(ひっくり返ったサンタ)

 見慣れたものでも、普段と違う姿をしていると、思わず目を奪われることはありませんか。
 写真の例では見慣れたサンタですが、横になったり、ひっくり返っていたりします。普通に立ち上がったサンタだと誰も気にもとめないのが、ひっくり返っているだけで注目してしまいます。また逆にサンタの目に映る世界もいつもとは違うでしょう。
 普段と違う視点を得る方法として、姿勢や立ち位置、ポジションをがらりと変えてみるのはいかがでしょうか。

2008年12月22日

『ブリッジマンの技術』

『ブリッジマンの技術』

 科学技術など一般の人にとって馴染みの薄い専門領域を、一般の人にわかるように、「翻訳」し伝えるアウトリーチの活動を通して、著者は異なる考え方を持つ人々の間のコミュニケーションの難しさとそれを解決する大切さを知ります。
 そしてその啓発活動を通じて、具体的にどうやってその壁を乗り越えられるかについて、考察を深めていきます。
 乱暴にまとめると文系と理系、政治家と官僚、素人と専門家など異なる世界観、理解の仕方、哲学の間を取り持ち、上手に橋渡しをするのがブリッジマンの技術というわけです。

 この考えは、ユーザー中心設計の「ユーザー調査・観察」から人間行動のモデルを導き出す工程に密接に関連すると感じています。利用状況インタビューについても、この考えを応用できます。

 利用者が何気なく行っている動作や作業の表面的現象と、その背景にある真の行動理由を区別して導き出すには、ブリッジマンの技術に相当する翻訳、仲立ちの考え方を深く理解して、これを応用していく必要があると感じました。
 ただこれは言うは易く行うは難しの代表選手であり、地道にかつ本腰を据えて取りかからなければならない壮大なテーマです。


『ブリッジマンの技術』 (講談社現代新書) (新書)
鎌田 浩毅 (著)

2008年12月19日

銀行の順番待ちカード発行機のボタン → ×

銀行の順番待ちカード発行機 銀行の順番待ちカード

 最近は銀行以外でも見かけますが、窓口順番待ちのためのカード発行機に関するユーザーインターフェースの話題です。

 今回私はこの機械を前にして、順番待ち番号札を受け取るために最初に何をすればよいかわかりませんでした。赤のボタンに対応し、「お取り扱い業務」として4つの業務が上から並んでいます。そして黄色のボタンには1つの業務が対応しています。

 よく見ると以前は現在の赤のボタンにかかわる業務には4種類あり、それぞれの業務(横1行)に1つ独立したボタンが割り当てられていたようで、ボタンを撤去したと思われる痕跡がありました。
 そこまで見てわかったことは、過去には業務ごとに順番待ちカードが別々の番号で発行されて、それぞれ業務専用の窓口に誘導されていたと思われます。

 しかし現在は業務専用窓口をやめており、どの窓口でもお客様を受け付けているようなので、かつては機能していた窓口別の順番待ちのためのカード発行機の仕様とデザインが、現実に合っていないといえます。
 ひとまずお金のかからない改善案を示してみました。いかがでしょうか。

 <改善案>
・お取り扱い業務を4行に分けず、1つのブロックに囲んで赤ボタンに対応づける。
・2種類しか業務区分がないのであれば、思い切って区別をやめて「押す」1つだけにし、窓口の人間が「ご新規・ご相談の方」を振り分ける。(押すものが一つであれば比較的迷わない)
・「証紙の販売はしておりません」など、順番待ちカード発行に直接関係のないことはここに表示しない。

2008年12月18日

制服リニューアルの効果

 訪れたオフィスで店頭事務職の方の制服が変わっていることに気づきました。制服がある会社については、賛否両論あると思います。ただ制服がガラリと変わってリフレッシュされると、業務そのものは何も変わっていないのに、何かが変わったような気がしてしまうことがあります。
 制服リニューアルはきっかけに過ぎないのですが、それによりお客様に与える効果は大きなものがあります。

 人の意識が、着衣や身につけるものによって、変わるのです。そして声の出し方や接客のトーンが微妙に変化することによってお客様へ確実に伝わると言われています。
 着ている人が本当にその制服が良いリニューアルだと感じていたら、その感覚は接客を通して、お客様に伝わりますし、逆だとそのまま悪い印象が伝わります。
 制服もメッセージのひとつです。お客様は内容以前に敏感にメッセージを受け取ってしまいます。

2008年12月16日

コインロッカーの状態表示 → ○

コインロッカーの状態表示

 駅に近いショッピング街にあるコインロッカーの空き/使用中表示です。コインロッカー表示部のインターフェースはまだまだ悪いものが多い中で、比較的良いと思います。
 コインロッカーの利用者にとっては、空いているか使用中か、はっきりわかることが最も大切です。青が空き、赤が使用中という区別は、鍵で開け閉めするメカニカルなロッカーやお手洗いでも使っているため、歴史があり類推が比較的容易です。

 残念なのは「青ランプは使用可能」という但し書きが後付けであることです。できればデザイナは書きたくなかったのでしょうが、わからないとの問い合わせが多数あり、後から掲載せざるをえなくなったのでしょう。通常の場合、文字での補足は必要なので、最初の構想から文字表示をデザインの要素として考えておくべきでしょう。

2008年12月14日

12月になると街中が赤、白、みどりに...

12月になると街中が赤、白、みどりに(紅茶ショップにて) 12月になると街中が赤、白、みどりに(スーパーにて)

 毎年この季節になると、街の色が変化します。北のこの地では自然現象である雪も白に一役買っていますが、11月後半から年末にかけて、赤、白、みどりの3色が街中に溢れます。
 一部にはアクセントカラーがブルー系のツリーも流行っているようですが、どうしても商業施設では販売促進のためか、典型的な色を用いた装飾を施すようです。

 果たしてこの赤、白、みどりは本当に販促効果があるのでしょうか?それとも横並び主義で、他と違うことを恐れているだけでしょうか。
 異星人になったつもりで街を一望してみると違う視点が得られ、見えなかったものが見えてくるかも知れません。

2008年12月11日

矢印の違いが重要です → ○

矢印の違いが重要

 地下街通路における地上ビルへの入口を示したボードです。折れ線矢印と斜め矢印の向きがとても重要です。
 前方左側を示す矢印と、正面に近い左側斜め前方を示す矢印が微妙に違うことで、両者が区別され、目的地の位置がよく理解できます。

 この場所では同じ矢印にしておいて、ビルの近くまで来てから区別する方法もありますが、遠くから目標を一意にできるので、写真のやり方がより良い方法だと思います。

2008年12月10日

名刺入れ(バインダータイプ)の開閉 → ×

名刺入れ(バインダータイプ)閉まった状態 名刺入れ(バインダータイプ)開いた状態

 お会いして名刺交換をする方の数も増えてきて、名刺ホルダーがいっぱいになってしまったので新規に購入しました。A4サイズルーズリーフ風の透明ポケット付き台紙に名刺を入れて、その台紙をバインダーに綴じていくタイプのものです。

 台紙をバインダーから取り外すために開けようとして、最初のきっかけがつかめず苦労しました。この種のユーザーインターフェースには、いくつかパターンがあるので、とりあえず試していけばどこかで解決します。できればレバーやボタンを「押す」とか「引く」など文字でちょっとしたガイダンスがあれば望ましいと思います。ただしコストとの兼ね合いなので、何が何でも表記しなければならないレベルではありません。

 強いて言えば、無理矢理開けようとする操作で、壊れてしまうことがないようにだけ注意が必要だと思います。利用者はまず自分の先入観で操作を試みてしまいます。
 その操作が製品を壊すような致命的なことに至らぬよう配慮が必要でしょう。

2008年12月09日

キップ券売機でKitaca(キタカ)のチャージに迷う → ×

kitaca(キタカ)

 私の場合、毎日JRを利用している訳ではないので、ICカードのKitacaには数百円しか残っていない状態が多く、改札を出る際に、「ピンポン!」と止められ、気恥ずかしい思いをたびたびしていました。
 そこで昨日は改札で止められてからあわてて精算機で入金しなくて済むように、先にチャージ(入金)をしておくことにしました。

 ところがチャージ(入金)に慣れていないせいか、券売機を前にして最初に何をすればよいのか迷ってしまいました。しばし立ち止まってパネルを見回し「Kitaca」と書かれている小さなボタンを押して、Kitacaカードを挿入し、お金を入れることで、なんとかチャージ(入金)ができました。

 精算だけの専用機だと、カード挿入口と入金用にお金を入れる口だけしかなく、迷う要素が少ないのですが、キップ券売機との複合機だと、様々なボタンがずらりと並んでおり、圧倒される気持ちになります。
 最初にどうすれば良いかのきっかけを、さりげなく気づかせる方法が求められるのではないでしょうか。


<案>
「Kitaca」のボタン(行為の対象:モノ)を目立たせる。
「Kitacaに入金する」などの機能名(行為の内容:動詞)を表示する。
「キップを買う/Kitacaに入金する/Kitacaを買う」などの分類を最上位のメニューとして表示する。


※本案はシステムの制限事項やコストなど現実の具体面を考慮しておりません。ひとつの側面からの思いつきであることをご容赦願います。

2008年12月05日

『文化の力 ~カルチュラル・マーケティングの方法~』

『文化の力 ~カルチュラル・マーケティングの方法~』

 書店の店頭では、地味な装丁で目立たないのですが、カルチュラル・マーケティングというコピーに惹かれふと手に取りました。
 大手広告代理店ご出身の著者による、マーケティングの現場に密着した視点と俯瞰した視点の双方により、日本文化を深く考察された味わい深い論考です。

 モノやコトの表面的現象とその本質に隠されたもの、日本と諸外国の違いまで、重層的な構成を経て、全体を読み終えた後に、ようやく『文化の力』というタイトルが示す意味が浮かび上がってきます。

 広告会社で長年実務に関わってこられたプロフェッショナルであるからこそ、いまの消費社会のどこに「力」が潜んでいるのかがよく見えるのだと思います。通読後の印象はアカデミックな文化論ですが、それぞれの論点の根拠となる細部を見る目は幅広く、かつ鋭いことに驚きます。

 デザインの実務に関わる方、ユーザビリティの研究者にもぜひご一読をお勧めします。使いやすいとは、その時代、その地域の文化に依存した問題なのです。


『文化の力 ~カルチュラル・マーケティングの方法~』
青木 貞茂 (著)

2008年12月02日

重々しい百貨店のドア → ×

重々しい百貨店のドア

 店構えの演出や建物の顔として、メインエントランスの重厚さや高級感を表現するために、『重い』ドアにすることは企業サイドの考えとして非常によく理解できます。ところがあまりにドアが物理的に重いと、利用者であるお客様が辛い思いをしてしまいます。

 とくに百貨店という場所は買い物をするために訪れる場所で、お買い物をした人は必ず購入した商品を持ち歩くことになります。手荷物を持っていても簡単に開けられる程度にはすべきだと思います。またバリアフリー、アクセシビリティといった観点からも、あまりに重いドアは本末転倒と言えるでしょう。

2008年12月01日

お弁当店の味噌汁カップ用手提げ袋 → ○

弁当店の味噌汁カップ用手提げ袋

 このところの不景気で、お昼時には大変にぎわっているお弁当店。サラリーマンの観察をする場所のひとつとしても最適です。
 お弁当のほかに豚汁や味噌汁を注文すると、豚汁はカップに入れた後、単独で汁物専用の手提げ袋に入れてくれます。これが思った以上に優れものです。

 袋の周囲の大きさは、ほぼ味噌汁カップにぴったりで、袋の底から持ち手までの高さはカップの高さの2倍以上の長さになっています。
 この工夫により以下の利点があります。

・袋の周囲がカップにぴったりのため、ぐらぐらしないので、袋の中でカップが横倒しになってこぼれる心配がない。
・カップに対して袋の縦が長いので、片手に他の弁当や荷物と同時に持ってもカップ部分は斜めにならず、ほぼ垂直が保てる。よってこぼれる心配が少ない。
(袋の縦方向の長さが短いと、複数のものをぶら下げると内容物が斜めになってしまう。)

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