HCD-Net シンポジウム2009 直前情報

いよいよ明日5月28日より開催となりました。ユーザビリティに関する国内唯一最大のNPO法人である人間中心設計推進機構(HCD-Net)が2009年度の年次シンポジウムを札幌で開催します。
シンポジウム開催施設や懇親会会場の外観などについて、参考まで直前情報をお知らせしておきます。公式最新情報については、HCD-NetのWebサイトをご確認ください。

いよいよ明日5月28日より開催となりました。ユーザビリティに関する国内唯一最大のNPO法人である人間中心設計推進機構(HCD-Net)が2009年度の年次シンポジウムを札幌で開催します。
シンポジウム開催施設や懇親会会場の外観などについて、参考まで直前情報をお知らせしておきます。公式最新情報については、HCD-NetのWebサイトをご確認ください。
イノベーションという言葉に取り憑いている様々な神話について、軽妙な語り口ながら、奥深い内容をわかりやすく論じている書籍です。
まえがきに、『本書はビジネス、歴史、文化、テクノロジーを溶かし込んだ「るつぼ」となっています。』とあります。本当にその通りで、著者の手によりアレクサンダー大王からカーク船長まで、縦横無尽にイノベーションが神話となってしまう事例が編み込まれ、読者に提示されています。
読後にやっとわかったことですが、「るつぼ」であって初めてイノベーションの本質が理解できるのです。
なぜイノベーションの本質が誤解され、神話になってしまうのか、取りあげられている例が秀逸で、書かれている対象の技術や人物、組織があたかも浮かび上がってくるように感じます。
著者の鋭い視点は、歴史上の賢人もかつてのエクセレントカンパニーも、現在脚光を浴びているIT企業も、同じ目線で貫かれており、そこから見事な分析が行われています。
イノベーションについてもやもやした感じをお持ちの方には、ぜひお勧めしたい一冊です。
使いやすさについての概念も、イノベーションと密接に関係しています。「使いやすさの神話」にならぬようイノベーションという点から今一度考え直す必要があると感じました。
『イノベーションの神話』
Scott Berkun (著)
村上 雅章 (翻訳)

最近内装リニューアルが行われたスーパーの店内です。リニューアル後に一番目に付いたのはレジのある場所をはっきりと示した天井付近にある「¥マーク」のサインです。
これまでこのスーパーの店舗は小規模であることが理由で、特殊なレイアウトであったため典型的な場所にレジが配置されていませんでした。このため初めて訪れる人にはレジがどこにあるかわかりにくいという欠点があったのです。
このサインだけが解答ではありませんが、この問題の改善に、大きな「¥マーク」のサインは十分役立っていると思います。

知人より話題作と推薦をいただいていたのですが、なかなかそのボリュームに恐れおののいて、読み始めることができませんでした。
読んでみると、読む前の先入観と読後のイメージがかなり違いました。決して読みやすい本ではありません。コンピュータネットワーク技術や著作権などについて、ある程度の前提知識がないと読み進めるのは辛いと思います。思想についての書なので理系と文系の区別が無意味であることも、図らずも実感しました。
特に著者が注目されている「アーキテクチャ」の問題に着目し、本質を解説するには、丁寧な記述が必要でありこれぐらいの大冊にならざるを得なかったのでしょう。
インターネットの共有知こそ「コモンズ」であると著者は訴えます。インターネットの思想、本質について、これまでの議論とは違った切り口で、迫っていく姿はスリリングです。
当然ながら紹介されている具体的事例が米国のものなので、日本では馴染みが薄いという点はありますが、コンテンツ制作やソフトウエア開発にかかわる人には一読をお勧めしたいと思います。ブロガーと言えども、いやブロガーだからこそ無自覚ではいけないと思います。インターネットで情報発信する人であればすでにコモンズであるインターネットの思想から何らかの影響を受けているのです。
『コモンズ』
ローレンス・レッシグ (著)
山形 浩生 (翻訳)

最近地方都市にも複数の診療科を同じビルの同一フロアに集めて総合クリニックとし、各々の医院の受付と事務作業を総合受付として一括集中している例が増えてきました。
先日訪ねたクリニックもそのようなスタイルで、会計は自動支払機を使っていました。診察が終わった後、磁気ストライプかICカードの診察券をATMのような自動支払機のカードリーダーに読み取らせて、支払金額を表示させて、現金を投入します。
感覚的には診察券を入れてから金額画面が表示されるまでの、ホストコンピュータと通信している時間がやけに長く感じましたが、全体として医療行為以外の事務作業については、かなり効率化されているようです。
また、あまりきれいとは言えない現金の受け渡しによる感染なども防ぐ衛生面の効果もあるのかも知れません。
銀行の窓口に行く機会と、病院に出向く用事がありました。待ち時間が共に長かったため、呼び出しを待っている間にロビーに流れているBGMについて気づくことがありました。
共通するのはどちらもボーカルのない無難なインストゥルメンタルで、元の楽曲がどうであれミディアムテンポにアレンジされています。そのため、元楽曲の特徴が見事に消されており、暇人がよくよく聞き込まないと、何の曲だかわからないのが一番の特徴です。
BGMの使命は、曲に集中してもらうと困ることで、「できるだけ凡庸な何らかの耳障りでない楽曲のようなもの」が待合いロビーの空間を満たすことではないかと思います。極論すると、無音の空間という緊張感を取り去ることができれば良いのだと思います。

体験した人には当たり前ですが、初体験の身には戸惑うことがたくさんあります。これもそのひとつでしょうか。Kitacaで自販機のジュースをはじめて購入しましたが、硬貨での購入時と違って、まず商品(ジュース)を選択するボタンを押してから、Kitacaをタッチするという順番でした。
いくら引き落とすかを先に指定するというのは、あとから考えればシステムにとって合理的な仕様だと思いますが、一瞬の違和感がどうしてもつきまといます。
この初体験によって、先に硬貨を投入するという習慣が身体感覚として染みついているのが、よく分かりました。

「商品ありきではなく、ユーザーマインドからの視点で」 言葉で言うのはとても簡単ですが、これほど実現が難しいことはありません。User Centered Designの標語のような陳腐なフレーズであり新しさもありません。しかし、他社の物まねでなく、ユーザーマインドへの徹底したこだわりが明らかに差別化として表現されている例がありました。
私の敬愛するブロガーのお一人kojicozy氏がユーザーマインドのなんたるかを味わい深く表現されている素晴らしいエントリをご紹介しましょう。
本心からコンセプトのマインドを自分のものとして持つこと、コンセプトに共感することなしに、対象を頭だけで理解することはできないと思います。
天才でも無い限り、徹底的に対象に迫りどっぷりと密着すること、いわばミイラ取りがミイラになってはじめてユーザーマインドの本質が理解できるのです。他者の視点になりきること、それはある意味すでに他者と言い切れないかも知れませんが、そこに到達できるかどうかが、ユーザー理解のポイントではないかと考えます。
報告会やちょっとした打ち合わせなど会社では様々な会議が毎日開かれます。かなりの業務時間を費やすこの会議。会議を実りあるものにするために、会議の進め方や、心構え、準備、はたまた会議をせずにすませる方法など、書籍やブログでは会議を巡る議論で一杯です。
すでに事例があるのかも知れませんが、会議の「台本」というものを考えてみました。会議は有限の時間の中で行われるので、タイムラインに沿ったおおよその台本を想定しておくと実用にもなり、面白いと思います。
タイムラインと発言者を軸に「いつ」「何を」議論するのか、誰が何を話すのかなどを予想してメモしておくと役に立つと思います。
これは会議の結論を誘導するとかそういうことではなく、予想を元にした仮説検証タイプの実験と自己鍛錬だと考えれば良いと思います。
予想が当たれば、日頃のあなたの人間観察が鋭いか発言者当人が深く考えていないといったことが見て取れます。また外れれば、それはそれで多様な意見が出て、予定調和ではない活発な議論が行われたということです。予想と実績を比較することにより新たな気づきがさらに得られるものと思います。
ブレストなど新しいアイデアを得ようとするタイプの会議スタイルでは、予想の台本は全く意味がなく、有益ではないでしょう。
私見では、予想台本が意味を持つのは、議題がハッキリしていて、結論を得る(少なくとも方向性を出す)会議の場であろうと思います。

通勤にバスを使うことが多く、割引率の良い回数券を買い求めて利用しています。プリペイドカードややsuicaのようなICカードでもなく、磁気ストライプも何もないただ印刷された紙の回数券です。4枚綴りのセットになっており、利用時に1枚づつ切り離して使います。
最近切り取り線のミシン目の両端に▲(三角)のマークが印字されるようになりました。これは思っていたより使った実感として良い工夫だと思いました。
これまでは1枚分を切り取る際に、あまり意識せずにエイヤッと切り取ると、ミシン目以外のところで切り離されてしまっていたのが、マーカーとなるしるしがあるだけでかなり改善されます。ほんのちょっとした工夫ですが、これもガイダンスとして目的にかなっていると言えるでしょう。