メイン

デザイン 一覧

2010年02月22日

Opinion Pod AAAS2010

Opinion Pod AAAS2010

 イベント会場来場者にパソコンで書き込んでもらったコメントをその場で大型モニタで表示し、インターネットでも公開するシステムOpinion Pod。
 今回はサンディエゴでの展示会のためのシステム改良とデザイン制作で協力させていただきました。Opinion Pod AAAS2010は、米国科学雑誌「Science」を発行する世界最大規模の学会「全米科学振興協会(AAAS)」年次大会の、日本からの出展「ジャパン・ブース」で利用されました。
 
 Opinion Pod AAAS2010はスタッフロールのようにメッセージが静かに流れていくのが特徴です。動いていますが静的な印象があると思います。このようなインターフェースをどのように感じられますか?


■関連情報:

Opinion Pod(英語)
http://sulabo.jp/opinionpod/AAAS2010/
→Opinion Pod AAAS2010のWebサイトへリンク

世界最大の学会AAAS年次大会にて、東京大学IR3S・理研と共同でジャパン・ブースを出展し、セッションを開催
http://www.jst.go.jp/report/2009/100217.html
→科学技術振興機構(JST)のWebサイトへリンク

2010年01月07日

駐車場の存在を知らせるサインの色が不統一 → ×

駐車場の存在を知らせるサインの色が不統一 → ×

 タクシーが空車であることを知らせる『空車』サインの色は日本国内では赤で統一されています。その色が相応しいかどうかはともかく空車のタクシーを捕まえるには赤を追っていれば良いということが共有されています。

 これに対して、街中でみかける「駐車場がここにあります」ということを示すサインや電飾のシンボル『P』の色合いは、ブルーや緑やオレンジが混在していてバラバラです。私自身の経験では、郊外であれば色の違いが気にならないのですが、サインが発光している場合、特に街中の信号機が目に入る交差点などで、複数のバラバラな色の『P』を見ると混乱することがありました。

 駐車場が満車か空きがあるかを示すサインは「満車=赤」「空き=白またはブルー系(緑)」で事実上統一されていますが、駐車場を示す『P』そのものが統一されていないのが実情です。
 すでに良く知られている交通標識の駐車場マークの色合いとデザインを踏襲するのもひとつの案かもしれません。業界での統一デザインガイドラインなどがあれば良いのでしょうが、決定的なものはなかなか見あたりません。詳しい方がいらっしゃいましたら情報いただければ幸いです。

2009年12月17日

「デザインするな」宮田識×藤崎圭一郎トークショー

「デザインするな」宮田識×藤崎圭一郎トークショー

 丸善丸の内本店にて行われた、ドラフト代表の宮田識さんとデザインジャーナリスト藤崎圭一郎さんのトークショーに参加しました。
 平日の19:00からという時間帯にもかかわらずほぼ満席。お二人の良い関係がトークを通して伝わってきます。宮田さんのコトバからは飄々として軽いけれど奥が深いという強い印象を受けました。刺激的な言葉遣いはまったくされませんが、逆にそれが内容を際だてていて、印象に残ります。
 藤崎さんによるロングインタビューを経て構成された書籍『デザインするな』は、アートディレクター、クリエイティブディレクターとは何をすべきかを明確にしてくれます。デザインに関わるすべての人に必読の書です。ぜひお勧めします。

2009年12月12日

Suicaで改札を通るとき「ピッ」という音が小さい → ×

Suicaで改札を通るとき「ピッ」という音が小さい → ×

 駅の改札口での風景を一変させたと言っても良いSuicaなどの非接触型ICカード。携帯電話にもその機能が追加されることによってさらに利便性と利用者が増えて、利用エリアに住む皆さんであればすでにお持ちではないでしょうか。

 このSuica、駅改札口によってはカード読み取り部にSuicaをタッチしたときの、「ピッ」という反応音がほとんど聴き取れないほど小さいことがあります。
 エラーではなく正しく読み取られていて改札を通過できるので、たいしたことがなさそうですが、これは操作に対する「期待された反応」がないと利用者に判断されますので、インタラクションとしてはNGです。

 おそらく9割以上の改札口では、「ピッ」っという反応音が妥当なボリュームできこえるため、当然どこでも音が出ると期待しているところに無音にちかい状態だと、肩すかしをくらったようで、体感的にも心地よくありません。
 読み取り装置の個体差や、改札周りの物理的環境(騒音や天井の高さ、空間の広さ)など、単純に解決できない点も多いと思われますが、できるだけ操作音、反応音についても統一感がとれるよう、インタラクションデザインに注目していただきたいと思います。

2009年12月07日

バス停留所にある走行中バス現在位置表示のサイン → △

バス停留所にある走行中バス現在位置表示のサイン → △

 最近のバス停は、屋根や風よけのフェンスや機能的なベンチ、広告スペースの設置など、空間として洗練されつつあり、かつての鉄製のポールがさびて朽ち果てたようなイメージからほど遠く、こぎれいなデザインになってきたと思います。

 今回のテーマは、新しいバス停に表示されるようになった「現在バスがどこを走行しているか」のサイン表示です。バス待ちの人にとってとても関心が高い重要な情報です。これがあれば渋滞が少々長引いても、なんとかイライラせずに済みますね。写真の例では、矢印(←)を用いてランプが点灯中の位置をバスが走っていることを示しています。
 矢印という方向を示す記号であることは良いのですが、矢印そのもののランプ点灯では、「走行中バスの現在位置」という意図が若干伝わりにくいような気がしています。矢印は現在位置という意味より、矢印の矢の先を示してしまい、目的地というか将来位置を暗示してしまう性格を持っているのではないでしょうか。

 バスを待っている人の視点で考えると、「バスを図案化したアイコン」の方が直感的かと思います。人により意見が分かれるところかも知れません。今後ユーザ調査やテスティングも広く導入されることを望みます。

2009年12月04日

動く歩道の進行方向の表示がない → ×

動く歩道の進行方向の表示がない → ×

 新千歳空港からJRの駅に向かう地下通路に、動く歩道があります。
どこにでもあるごく普通の「動く歩道」なので、ハードウエアとしては問題ないのですが、前進、後退の2本が接近していて平行しており、どちらが前に進むのかわかりにくいのです。
 立ち止まって見ればわかることは分かりますが、急いでいるときなど、咄嗟のときに前進と逆の方向に乗ってしまうと危険です。転倒してしまう恐れもあります。
 改良案を考えてみましょう。2本の間を空けるという考え方もあると思いますが、このままでも進行方向の矢印をはっきりと視認性良く描き、黄色のライン位置あたりに埋め込むだけでもかなり改善されるのではないでしょうか?

2009年11月17日

PROTOTYPE 03展

PROTOTYPE 03展

 Webサイトでの紹介文に、『プロダクト、家具、建築など様々なジャンルで活躍する19組の若手デザイナーによる「プロトタイプ」の展示会。製品の完成に至るまでに作成される数々の試作品や多様なモデル、スケッチなどを紹介し、デザイナーのアイデアや思考プロセスを明らかにします。』とあります。

 思考やアイデアを練り上げていく中間段階のスケッチやモックアップを見ることができ、とても興味深いものがありました。まとめ方や展示のスタイルにも各々味わいと個性が見られます。モノをつくる仕事に関わっている方にはお勧めです。

■関連情報:
PROTOTYPE 03 - 様々なジャンルで活動するデザイナーによるプロトタイプの展示会
→PROTOTYPE 03展のWebサイトへリンク

2009年11月16日

デザインは団体戦

 ナガオカケンメイ氏の著書発売記念トークショーに参加してきました。ご自身のデザインに対する考え方やD&DEPARTMENTという店舗を持つことによってわかったことなど、様々なテーマを飾らない言葉で話される姿には共感を覚えました。

 印象に残ったのは、「デザインは団体戦」という言葉です。何らかのカタチを表現をするデザイナ個人の才能だけで、デザインが成り立っているのではなく、デザインという概念を大きくとらえています。そもそも何を何のためにつくるのかという根源的な話。デザインの対象となる製品の企画意図から、販売、サポート、廃棄に至るまでの生態系を網羅してそこを考え、団体で支えることが広義のデザインの対象だというものです。
 トークショーのお相手は、エア新書やチャート王などの著書もある石黒謙吾さん。ナガオカさんとは旧知のようで話も弾み、深い話題にも拘わらずリラックスした雰囲気の楽しい時間を過ごせました。

■関連情報:
『ナガオカケンメイとニッポン』刊行記念 ナガオカケンメイ トークショー&サイン会
→青山ブックセンターのWebサイトへリンク

青山ブックセンターでトークイベントを行いました。
→D&DEPARTMENTのWebサイトへリンク

2009年10月11日

無料ロッカーのアイデア → ○

無料ロッカーのアイデア → ○

 家具やリビング用品を扱う大規模ショップに行ってきました。店内はとてつもなく広いのですが、機能的かつ楽しく買い物ができるようレイアウトされていて、3周も店内を回遊してしまいました。休日なのでかなり多くの人出があったように思います。

 このお店でお客様が持ってきた荷物などを入れておくための無料ロッカーに面白い工夫をしているのを見つけました。鍵のキーホルダーがお店で販売している商品のサンプルなのです。ロッカーの鍵にキッチン用品(スプーン風のもの)が結びつけられています。少し大きいのでかさばるのですが、存在感が大きいので落としても気づきやすいのと、どんな人でも一度はそのキーホルダーになっている商品をまじまじと見てしまいます。
 モノを手にとってもらう方法としては、意外ですがなかなか心憎い方法だなと感じました。アイデアは出尽くしていると思わずに、様々な視点から考える必要があると思います。

2009年10月03日

寄藤文平(アートディレクター)×藤井大輔(「R25」・「L25」創刊編集長)トークショーに参加しました。

寄藤文平(アートディレクター)×藤井大輔(「R25」・「L25」創刊編集長)トークショーに参加しました

 東京メトロのマナー広告ポスター「家でやろう。」などのシリーズで有名なイラストレーター/アートディレクターの寄藤文平さんのイラストレーション展「KIT25」を見て、表題のトークショーにも参加してきました。

 何と言っても原画を間近で見ることができるのは素晴らしいことで、得るものは大きいと感じました。トークショーではフリーマガジン「R25」にイラストレーションを描くことになったエピソードや、「R25」「KIT25」の25にまつわる話題や寄藤さんのフォントに対するこだわりなど興味深く聞くことができました。また、リクルートの藤井さんの編集・制作に対するスタイルも共感するところが多く、世に認められる人の語りには人を魅了する何かが含まれているものだと感じました。

■関連情報:
2009年9月24日(木)~10月25日(日)
寄藤文平氏(アートディレクター)
初のイラストレーション展「KIT25」
→@btfのWebサイトへリンク

2009年09月12日

CSS Nite LP, Disk 7(LP7:IAスペシャル)に参加しました #cssnitelp7 → ○

CSS Nite LP, Disk 7「IAスペシャル」

 今日はベルサール神田で開催されたCSS Nite LP, Disk 7(LP7:IAスペシャル)というセミナーに参加しました。休日にもかかわらずおそらく300名を超える参加者であったと思われます。
 最近注目を浴び始めているとはいえ、IA(情報アーキテクチャ)というテーマで、しかもWeb制作関係者が多くを占めるCSS Niteのイベントで、ここまで多くの人が熱心に講演に耳を傾け、ワークショップの課題に取り組んでいるのは壮観でした。また、講師の方々のIA(情報アーキテクチャ)に関する深い愛情と啓蒙していこうとする真摯な姿勢を感じることができました。

 内容はとてもこのブログにまとめきれるものではないので割愛しますが、日々の仕事にも直結する内容なので、大変興味深くセミナーの6時間が短く感じられました。
 また内容以外のこと様々な点で勉強になりました。イベントの進行や、参加者への気遣いなど、司会者個人の力量もありますが、イベントを取り仕切る司会者のパーソナリティによって、イベント全体の雰囲気や印象の大きな部分が形作られることが良く実感できました。

 twitterでは#cssnitelp7で検索すると、辛口の実況中継とともに多種多様な意見コメントが並んでいて、これもひとつの集合知であり、イベント会場を中心としたその外部にも広がる知恵の集積であると思います。参加された方であればなおさら面白く読めるのではないでしょうか。ぜひご一読をお勧めします。

2009年08月03日

ポップなカート型の乗用芝刈り機 → ○

ポップなカート型の乗用芝刈り機 → ○

 広大な大学の校庭の片隅に、レーシングカートのような乗用型の芝刈り機を見つけました。私はゴルフをしないので不明なのですが、ゴルフ場などでもこのタイプの乗用型芝刈り機が使われているのでしょうか。
 エンジンはkawasakiでした。芝生の緑にオレンジがとても鮮やかです。性能や狭義のユーザビリティはともかく、こんな楽しいデザインの芝刈り機に乗ることができたら、辛い芝刈りの仕事も楽しくなるでしょうね。でも小売価格を見るとかなりびっくりです。

■関連情報:
ハスクバーナ乗用芝刈機
→販売店のWebサイトへ

2009年07月12日

Webデザイナー・ヤスヒサのポッドキャストで意見を紹介いただきました

 Webデザインの世界では有名な長谷川恭久さんによるポッドキャスト「感性によるデザイン データによるデザイン」を聞いて、思うところがあり意見をお伝えしましたところ、次回のポッドキャストでその内容を紹介いただきました。
 下記リンクからお聞きください。このポッドキャスト配信のシリーズは、ブログよりさらに長谷川さんの個性がストレートに現れていて、Webデザインに関わる人にはとても楽しめるし役に立つと思います。


Inflame Casting/Webデザイナー・ヤスヒサのポッドキャスト

IC #143 July 12 2009
「ウェブサイトの見た目は同じにしなければならないか?」
http://www.yasuhisa.com/inflame/show.php?s=143
(前回のフィードバックとしてコメントした意見紹介が含まれている放送)

IC #142 June 18 2009
「感性によるデザイン データによるデザイン」
http://www.yasuhisa.com/inflame/show.php?s=142
(私のコメントの対象になった放送)

2009年06月27日

地図を立体にすることでわかりやすくなる → ○

地図を立体にすることでわかりやすくなる → ○

 「地図を読めない・・・」というタイトルの本がありましたが、平面の地図だと位置関係がつかめないことがあります。こんなときポイントを押さえた立体の地図があると、方向音痴の私としては大変助かります。特に大きな建物の場合、3Dになっていると自分のいる現在地と目標の建物の関係が感覚的によくわかります。
 また、この写真の地図の場合、公園の緑の面が方角を明確にしてくれるので、さらに地図が読みやすくなっています。

 しかし、もしこの地図の範囲全部の建物が立体になっていたらどうでしょう。おそらく平面の地図よりはるかにわかりにくくなると思います。
 目的地として厳選された建物だけを立体として浮かび上がらせているので、人間の頭にすっと入ってくるのですね。

2009年06月24日

巨大な店名表示の謎?

巨大な店名表示の謎

 札幌の都心部から少し離れた地域に、「サッポロファクトリー」という都心型と郊外型の折衷とも呼べるショッピングモールがあります。このショッピングモールの建物のひとつに札幌東急ストアというスーパーがテナントとして入っています。
 写真はこの建物に表示されている東急ストアの店名表示ですが、これでもかという感じで必要以上に大きな店名表示になっています。どうしてこれほど大きくする必要があったのでしょうか?

 あくまで仮説の域を出ませんが、下記のような想定ができます。
 改装リニューアルの時期が最近ということもあり、ショッピングモールとしては今風のおしゃれな外装になっており、それ自体は問題ありません。問題ないどころかスーパー以外のテナントにとっては必須ですらあります。ところが逆に食料品中心のスーパーが入居していることが、しゃれた建物や店構えからイメージしづらいのです。よって仕方なく「ここにスーパーがありますよ」と巨大な店名表示を後から掲示することになったのではないでしょうか。

 これが、ジャスコのショッピングモールであるイオンタウンなら、その郊外型のショッピングモール全体の画一性が、その中に食料品を扱うジャスコが必ずあることを含めて、利用者に認知されているので、巨大看板は必要ありません。「イオン」や「ジャスコ」のロゴももはや不要かも知れません。イオンタウンの外観、外装が典型的な郊外のショッピングセンターを象徴していて、どんなテナントが含まれているかも、おおよそ利用者は自動的に分かってしまうからです。

 直接特定の企業名を出しておりますが、否定も肯定も含め特段の意図はありません。今回のテーマの文脈(違和感と理解のきっかけは何か)をお伝えするには、固有名詞を出さないと困難だと判断したからです。ご了承の程お願いいたします。


■関連情報:
複合商業施設
→Wikipedia(ja)のWebサイトへリンク

ショッピングセンター
→Wikipedia(ja)のWebサイトへリンク

ロードサイド店舗
→Wikipedia(ja)のWebサイトへリンク

2009年06月21日

『DESIGN IT! magazine』vol.3 が発売されます。

『DESIGN IT! magazine』vol.3

 デザインからITを考えるビジネスマガジンというユニークなテーマの雑誌『DESIGN IT! magazine』vol.3が6月30日に発売されます。
 今回のvol.3には書評を書かせていただきました。

 雑誌に限らず紙のメディアは相当厳しいのが現状ですが、制作関係者が思い入れを持って頑張っています。
 ユーザビリティもその一部として扱っていますが、マネジメントや情報アーキテクチャなどもっと大きな範囲を対象にしています。「ストラテジー(S)、デザインマネジメント(DM)、ユーザビリティ(U)、インタラクション(Ix)、情報アーキテクチャ(IA)、コンテンツマネジメント(CM)」の6つのカテゴリがテーマになっていて、IT業界とくにWebに関わる仕事に身を置く者にとっては興味深い内容です。

2009年06月01日

『デザイニング・ウェブナビゲーション ―最適なユーザーエクスペリエンスの設計』

『デザイニング・ウェブナビゲーション ―最適なユーザーエクスペリエンスの設計』

 Webサイトのナビゲーションデザインの理論と実践を、豊富な実例を示して本格的に解説した、Webサイト制作者にとって参考になる書籍です。

 ナビゲーションという概念は、表現から構造まで様々な要素が絡み合っており、単純ではありません。本書を読むとそれが良くわかります。米国の事例が多いですが現存する有名Webサイトの実例がそのまま豊富に掲載されており、丁寧に読み込んで行けば、理論をかみ砕いて自分のものにすることができると思います。

 本書にはコンセントの長谷川さん、メディアプローブの浅野さんが監訳で関わっておられます。
 Webサイト上流設計工程から制作実務にかかわるプロデューサーやディレクター、チーフデザイナーには必読の書となるでしょう。


『デザイニング・ウェブナビゲーション ―最適なユーザーエクスペリエンスの設計』
James Kalbach (著)
長谷川 敦士 (監訳) 浅野 紀予 (監訳)
児島 修 (翻訳)

2009年05月12日

Kitacaで初めて自販機のジュースを買う

Kitacaで初めて自販機のジュースを買う

 体験した人には当たり前ですが、初体験の身には戸惑うことがたくさんあります。これもそのひとつでしょうか。Kitacaで自販機のジュースをはじめて購入しましたが、硬貨での購入時と違って、まず商品(ジュース)を選択するボタンを押してから、Kitacaをタッチするという順番でした。

 いくら引き落とすかを先に指定するというのは、あとから考えればシステムにとって合理的な仕様だと思いますが、一瞬の違和感がどうしてもつきまといます。
 この初体験によって、先に硬貨を投入するという習慣が身体感覚として染みついているのが、よく分かりました。

マインドを持つということ

マインドを持つということ(Francfranc札幌パセオ店)

 「商品ありきではなく、ユーザーマインドからの視点で」 言葉で言うのはとても簡単ですが、これほど実現が難しいことはありません。User Centered Designの標語のような陳腐なフレーズであり新しさもありません。しかし、他社の物まねでなく、ユーザーマインドへの徹底したこだわりが明らかに差別化として表現されている例がありました。
 私の敬愛するブロガーのお一人kojicozy氏がユーザーマインドのなんたるかを味わい深く表現されている素晴らしいエントリをご紹介しましょう。

 本心からコンセプトのマインドを自分のものとして持つこと、コンセプトに共感することなしに、対象を頭だけで理解することはできないと思います。
 天才でも無い限り、徹底的に対象に迫りどっぷりと密着すること、いわばミイラ取りがミイラになってはじめてユーザーマインドの本質が理解できるのです。他者の視点になりきること、それはある意味すでに他者と言い切れないかも知れませんが、そこに到達できるかどうかが、ユーザー理解のポイントではないかと考えます。

2009年05月10日

会議をどのようにデザインするか

 報告会やちょっとした打ち合わせなど会社では様々な会議が毎日開かれます。かなりの業務時間を費やすこの会議。会議を実りあるものにするために、会議の進め方や、心構え、準備、はたまた会議をせずにすませる方法など、書籍やブログでは会議を巡る議論で一杯です。

 すでに事例があるのかも知れませんが、会議の「台本」というものを考えてみました。会議は有限の時間の中で行われるので、タイムラインに沿ったおおよその台本を想定しておくと実用にもなり、面白いと思います。
 タイムラインと発言者を軸に「いつ」「何を」議論するのか、誰が何を話すのかなどを予想してメモしておくと役に立つと思います。

 これは会議の結論を誘導するとかそういうことではなく、予想を元にした仮説検証タイプの実験と自己鍛錬だと考えれば良いと思います。
 予想が当たれば、日頃のあなたの人間観察が鋭いか発言者当人が深く考えていないといったことが見て取れます。また外れれば、それはそれで多様な意見が出て、予定調和ではない活発な議論が行われたということです。予想と実績を比較することにより新たな気づきがさらに得られるものと思います。

 ブレストなど新しいアイデアを得ようとするタイプの会議スタイルでは、予想の台本は全く意味がなく、有益ではないでしょう。
 私見では、予想台本が意味を持つのは、議題がハッキリしていて、結論を得る(少なくとも方向性を出す)会議の場であろうと思います。

2009年05月06日

切り取り用ミシン目があることをわかりやすくする → ○

切り取り用ミシン目があることをわかりやすくする → ○

 通勤にバスを使うことが多く、割引率の良い回数券を買い求めて利用しています。プリペイドカードややsuicaのようなICカードでもなく、磁気ストライプも何もないただ印刷された紙の回数券です。4枚綴りのセットになっており、利用時に1枚づつ切り離して使います。
 最近切り取り線のミシン目の両端に▲(三角)のマークが印字されるようになりました。これは思っていたより使った実感として良い工夫だと思いました。
 これまでは1枚分を切り取る際に、あまり意識せずにエイヤッと切り取ると、ミシン目以外のところで切り離されてしまっていたのが、マーカーとなるしるしがあるだけでかなり改善されます。ほんのちょっとした工夫ですが、これもガイダンスとして目的にかなっていると言えるでしょう。

2009年04月30日

HCD-Net シンポジウム2009 in Sapporo

HCD-Netシンポジウム2009

 ユーザビリティに関する国内唯一最大のNPO法人である人間中心設計推進機構(HCD-Net)が2009年度の年次シンポジウムを開催します。今回は東京を飛び出し初の地方開催です。「地域戦略と人間中心設計」をメインテーマとしたセミナーに加え、有名講師によるチュートリアルやワークショップなど盛りだくさんの内容です。
 行政、地域戦略、人間中心設計、デザイン、ユーザビリティ、感性、Web、電子政府、サービス、組み込み型ソフトウエア、情報アーキテクチャー、情報デザイン、インタフェースデザインなど幅広い話題に迫ります。

テーマ: 地域戦略と人間中心設計の新しい関係
日時: 2009年5月28日(木)12:00~20:00
     2009年5月29日(金)10:00~17:00
会場: 札幌市男女共同参画センター(札幌市北区北8条西3丁目札幌エルプラザ内)
     小樽商科大学札幌サテライト(札幌市中央区北5条西5丁目7番地 sapporo55ビル3F)
主催: 特定非営利法人 人間中心設計推進機構
協賛: ヒューマンインタフェース学会、感性工学会
フォーラム後援: 経済産業省
後援: 小樽商科大学

ここをクリックして「HCD-Net シンポジウム2009 in Sapporo」パンフレットPDFデータを取得可能(766KB)

HCD-Netシンポジウムの詳細と申込はこちら
※会場等一部変更があります。お手数ですが最新情報はリンク先のHCD-Net Webサイトをご確認ください。(メイン会場は札幌エルプラザですが、ワークショップのみ小樽商科大学札幌サテライトで開催)

2009年04月27日

古いタイプのお手洗いのドアロック → ○

古いタイプのお手洗いのドアロック → ○

 最近建設された新しいビルなどの新しいお手洗いでは、ドアロックの金具に文字が書かれていないものが多いように感じます。
 文字の無いドアロックは、造形上のデザインはすっきりしていて見た目には申し分ないのですが、はじめて入る者には開閉の状態がぱっと見てわかりにくいことがあります。
 写真のドアロックはいかにも古めかしいクラシックな感じのするものですが、開閉方向の矢印とOPEN/CLOSEの文字も書かれており、情報量として不足がありません。無骨でしかも冗長かもしれませんが、実用としてはこちらに軍配が上がるのではないでしょうか?

2009年04月24日

おいしそうに見える手書き伝票 → ○

おいしそうに見える手書き伝票 → ○

 食事後レジでの支払いに使う伝票。コンピュータ端末から打ち出した素っ気ない伝票であることは日常茶飯事ですね。典型的なものがファミリーレストランでよくお目に掛かります。

 しかし、この飲食店の伝票はひと味もふた味も違います。ちょっとしたアクセントのイラストと手書き文字のタッチがとてもいい味を醸し出していて、食事の味のイメージとぴったりマッチしています。しかも料理そのものもどれをとっても凄くおいしいのです。
 また、一週間分のランチメニューが出ているメニューも、伝票と同様の手書きで、テイストも完全にぴったり合っています。お店の内装やインテリアは個人的にちょっと趣きが違うと感じられる点もありますが、この手書きメニューや伝票が完全にそれを払拭しています。
 デザインでおいしさを表現し、さらに加速することができるのを身をもって体験しました。

2009年04月22日

HCD-Netシンポジウム2009 が 5月28日(木)~29日(金)札幌で開催されます。

HCD-Netシンポジウム2009が開催される札幌エルプラザ

 HCD-Netシンポジウム2009が「地域戦略と人間中心設計の新しい関係」をテーマに、5月28日(木)~29日(金)の日程で札幌で開催されます。
 初日5月28日(木)14:00~17:00の「感性と人間中心設計」ワークショップには、私もパネラーとして末席に参加することになりました。最新の動向が分かる貴重な機会です。ぜひご参加ください。


テーマ: 地域戦略と人間中心設計の新しい関係
日時: 2009年5月28日(木)12:00~20:00
     2009年5月29日(金)10:00~17:00
会場: 札幌市男女共同参画センター(札幌市北区北8条西3丁目札幌エルプラザ内)
     小樽商科大学札幌サテライト(札幌市中央区北5条西5丁目7番地 sapporo55ビル3F)
主催: 特定非営利法人 人間中心設計推進機構
協賛: ヒューマンインタフェース学会、感性工学会
フォーラム後援: 経済産業省
後援: 小樽商科大学

申し込みは下記人間中心設計推進機構のWebサイトから
http://www.hcdnet.org/event/seminar/hcd-net_2009.php


■プログラム:
第1日 2009年5月28日(木)

12:00~13:00 2009年度総会 (会員のみ)

14:00~17:00 チュートリアル、ワークショップ
 チュートリアル
 1.「シナリオとUI設計」 郷健太郎(山梨大学)、高橋賢一(ソフトディバイス)
 2.「組込みプロセスへのUI設計の統合」尾形慎哉、桶谷利幸、葛西秀昭(小樽商科大学)
 3.「成長するWebサイトリニューアルプロジェクト HCD-Netサイトリニューアルの事例紹介」
    長谷川敦士(コンセント)

 ワークショップ「人間中心設計と感性」
 黒須正明(放送大学)、伊藤潤(HCD-Net 理事)、田附克巳(ユーザデザインラボ)、
 細谷多聞(札幌市立大学)
 ※本ワークショップのみ、小樽商科大学札幌サテライトにて開催します。

18:00~20:00 懇親会

第2日 2009年5月29日(金)

10:00~13:00 セミナー
・「人間中心設計による行政サイトの改善」平沢尚毅氏(小樽商科大)など
・「電子政府ガイドラインの紹介」黒須正明氏(放送大学)など

14:00~17:00 フォーラム
・講演1「感性と人間中心設計」 原田昭氏(札幌市立大学学長)
・講演2「円山動物公園における市民サービスの取り組み」 金澤信治氏(元札幌市円山動物園園長)
・報告「HCD-Net活動報告」鱗原晴彦氏(HCD-Net理事長)


■参加費用:
・2日間通しで参加(懇親会費は含まず):会員5000円、一般:10000円
・個別イベントを選んでの参加
 28日午後のチュートリアル・ワークショップ参加:(会員2000円、一般5000円)
 29日午前のセミナーに参加:(会員2000円、一般5000円)
 28日午後のフォーラムに参加:(会員2000円、一般2000円)
・懇親会費:4000円


■関連情報:
人机交互論(ユーザビリティエンジニア樽本 徹也さんのブログ)
Smile Experience(千葉工業大学 山崎和彦さんのブログ)
浅野先生のブログ【HCD-Net シンポジウム 2009】
浅野先生のブログ【ススキノで会いましょう!】

2009年04月20日

シンボルマークのエンボスがある消しゴム

エンボスのある消しゴム

 最近筆記用具に凝り出し、状況によっていくつかの筆記具を使い分けていますが、よく用いているのがシャープペンシルです。シャープペンに2Bの芯という組み合わせでメモを書き散らしています。
 書き損じは×(バツ)や抹消線で消していましたが、黒く汚れてしまうことが気になり、メモにメリハリを付けるためも消しゴムを使うことを思いつき、20年ぶりに消しゴムを購入しました。

 某社の消しゴムが目に付いたので買い求めましたが、自社のシンボルマークが消しゴム本体にエンボス加工で入っているではありませんか。
 消しゴムの機能や実用性という点では若干滑りにくくなる程度で意味もほとんどなく、コストは掛かるでしょうが、ちょっとした工夫で、気になる存在になったり、愛着が湧くようなこともあると思います。
 私はこの手のちょっとしたスパイスが気に入ったのですが個人差があるので、「無駄」「子供だまし」「ブランドの価値を落とす」などの意見が出るかも知れません。皆様はどうお考えになりますか?

2009年04月17日

洗面台の蛇口(水栓)を前にして考える

洗面台の蛇口(水栓)を前にして考える

 このブログでもいくつか蛇口(水栓)について類似テーマのエントリを書いていますが、今回はどちらかと言えば×(バツ)の体験をご紹介します。

 写真の水栓はレバーの左右の動きで水からお湯までの温度調節、同じレバーの上下の動きで蛇口の開閉を行うタイプです。私は初回水を出そうとして右側へレバーをまわしましたが、水は出ませんでした。それで適当にレバーを動かしているうちに、上下にも動くことが分かり、学習後はレバーを上に引き上げ水を出すことができました。

 このタイプの水栓は後から長期記憶をたどって考えれば、使ったこともありました。また、水とお湯を示す青と赤の表示も小さく付いています。ただし何も考えない状態でこの水栓の外観だけを見て、思わず左右に動かしていました。
 40歳代という中年男である私の経験上、水栓はひねるものだという概念が形成されていて、そこからの類推アナロジーで左右の動きだろうと分析することができます。
 しかしそこでは、ただ水を出したいだけなので、反射的に行動している訳ですが、私の経験してきた文脈では左右にひねる動きを直感的に選択していたようです。年齢やそれまで暮らしてきた生活様式によって、「左右」「上下」どちらを選ぶのか大変興味があります。

■関連情報: 水栓(見出し語は蛇口)
→Wikipedia(ja)のWebサイトへリンク

2009年04月13日

工事中の建物を囲う壁面へのメッセージ → ○

工事中の建物を囲う壁面へのメッセージ → ○

 市街地にある建設工事中のビルなどの建物を囲っている壁。無地の壁は少なく、よく見かけるのは、ヘルメットを被ったおじさんキャラクターが「ご迷惑をお掛けしています」と謝っている姿か、取って付けたような花柄や緑の樹木が描かれているものです。

 今日見つけたのは、思いがけないインパクトのあるメッセージが壁面のいろいろな箇所にぱらぱらと書かれている印象的な工事中壁面でした。何気なく読み飛ばしてしまいそうですが、思わずほっとしたり、またニヤリとさせられるようなものもあり、1フレーズ読んでみると、次を読みたくなってしまいます。
 札幌市立大学デザイン学部の皆さんによる企画のようです。このような街を面白くする試みはもっと行われても良いのではないでしょうか。

2009年04月07日

掃除用具と洗い場のサイン → ○

掃除用具と洗い場のサイン → ○

 ショッピングセンターのお手洗いにて発見しました。
トイレのサイン、シンボルについてはいくつか感想を書いてきましたが、モップを洗うための深い洗い場(スロップシンク)を含む掃除用具入れのスペースについて、このようなグラフィックで表現したものはあまり記憶がありません。何も表示がないか、あっても白いプラスチックプレートに黒の明朝体の文字で書かれた素っ気ないものがほとんどではないでしょうか。
 一般の人にとっては何が扉の中に収納されているのか一目で分かり、そこで働く人にとっても気分が良くなるような肯定的で楽しいサインだと思います。

2009年04月03日

コーヒーカップ内側のメッセージ位置 → ○

コーヒーカップ内側のメッセージ位置 → ○

 大手コーヒーチェーンのショップにて発見したことです。マグカップの内側に"Taste the Difference!"の文字が出てくるのに初めて気づきました。ひと口、ふた口飲んでから文字が浮かび上がるような位置にメッセージが書かれています。
 この飲み口からの微妙な位置のメッセージ演出はデザインされているのでしょうね。例えば英語ではなく日本語で書いたらどうでしょうか。驚きともっと強いインパクトがあるかも知れません。
 持ち手を右手で持つ場合と、左手で持つ場合があるので、内側の両面に英語と日本語を表記してもいいのではないかと思いつきました。

2009年04月02日

打ち合わせの頭出しの無駄話は無駄ではない → ○

 仕事でもプライベートでも複数の人間による打ち合わせの本筋である焦点は、後から振り返れば10分もあれば議論検討できているような気がします。本題に入るまでの時間は何に費やされているかといえば、前提となる情報の共有であったり、もっとプリミティブな参加者間の対話を促すウォーミングアップ会話であることが多いと感じます。

 正味1時間の打ち合わせで、50分が頭出しウォーミングアップ、10分が本題検討といったところが現実の数字かも知れません。頭出しの50分は無駄なのかと問われれば効率主義からすれば無駄だと思われがちですが、いきなり議論のトップスピードに乗れる人はほとんどいないでしょう。
 また、いきなり合意に達するような内容なら、他の手段でも最適解が導きだせるので打ち合わせの場はそもそも必要ないのだと思います。

 舌をなめらかに動かせるように準備すること、脳内を活性化して議論が進めやすいようにすることに時間を費やすのは無駄ではなく、むしろ必要なことだと考えます。その比率5:1が良いか4:1ぐらいにまで短縮できるのかは、内容や参加者に依存するでしょう。打ち合わせ参加者は生身の人間であるが故に、若干冗長であることを許しながら、うまく結論を出して行くべきだと思います。

2009年04月01日

Cafe it!というネーミング → ○

Cafe it!という名前のエスプレッソマシン

 先月分の集金が回ってきたので思い出しましたが、会社にある毎日お世話になっている旧型エスプレッソマシンには"Cafe it!"という名前が付いています。
 たかが名前されど名前で、ネーミングは重要ですね。周りにはあまり名前にこだわる人が少ないのですが、私にとって"Cafe it!"はなぜか引っかかりが強く、忘れないネーミングのひとつになりました。
 記憶に残る引っかかりはどこから来るのか、どのような要素が影響しているのか、興味は尽きず、一度考え始めると夜も眠れなくなってしまいます。なぜか記憶に残る点、理由がはっきりしなくても、とても重要なポイントです。

2009年03月28日

「情報デザインフォーラム」第3回に参加しました。

「情報デザインフォーラム」第3回 増井様講演 「情報デザインフォーラム」第3回 ポスター

 千葉工業大学津田沼キャンパスにて開催されました「インタラクションデザインの未来」と称した第3回となる情報デザインフォーラムに参加しました。

 元AppleでiPhoneの日本語変換のユーザインターフェース実装に関わられ、この4月より慶応大学SFCに着任予定の、増井俊之様の講演は圧巻でした。増井様の考える「直感的な操作」の本質や、『ユーザに設計させない』というUCD(ユーザ中心設計)についての考え方は示唆に富み、考えさせられるところが数多くありました。
 とても深い内容をお話されているにも関わらず、勿体ぶらず実例を常に示しながら飄々と説明される姿には、感動すら覚えました。
 広範囲な知識とそれをベースにして、ご自身の手で実際にWebサービスとして構築、公開されてしまうという点にも驚きました。構想力と構築力の双方ともトップクラスの力をお持ちなのが、これでもかという位よくわかりました。

 情報デザインフォーラムの集まりは、特定の企業色や大学色に染まらず、情報デザインを志す様々な分野のメンバーが集まるユニークなゆるいネットワークです。
 学生諸君も積極的な人が集まり、会場では近年にない熱気を感じることができました。また企業人もここでは比較的個人ベースでの参加が多いように感じられます。
 参加する「場」の現場感覚が、脳やいろいろなところを活性化させてくれたようです。情報デザインフォーラムは。日本の情報デザインの発信基地として機能していくのではないかと予感しています。


■関連情報:
「界面潮流」第25回 ユーザは使いよう. WIRED VISION
→増井様のUCDに対する考えが示されているコラムへリンク

2009年03月23日

札幌スタイルデザインフォーラム2009に参加しました。

札幌スタイルデザインフォーラム2009

 2009年3月17日(火)、地域発のデザインを目指す「札幌スタイル・デザインコンペティション2008」実行委員会によって同コンペ入選作品の表彰式と経営者・商品開発者等を対象にしたデザインセミナーが催されました。

 第一部における、Kanae Design Labo代表の塚本カナエ様の講演は興味深く聞かせていただきました。第一線でご活躍のデザイナーご本人による講演は必ず何かしら得るものがあります。日常業務を離れたところで新しい接点を持つことはとても大切であると実感しました。
 札幌の地域、風土、暮らしにこだわる「札幌スタイル」の試みには個人としても大変興味を持っており、今後のさらなる発展を見守っていきたいと考えています。

■関連情報:
札幌スタイル・デザインコンペティション2008表彰式レポート
→moss linkageのWebサイトへリンク

札幌スタイル
→札幌市のWebサイトへリンク

2009年03月08日

納豆のタレ開封部のガイダンス → ○

納豆のタレ開封部のガイダンス

 加工食品の開封部については、企業レベルで様々な研究がなされていて、商品パッケージ等にその成果が反映されている数少ない例かと思います。
 さて、今回の注目は納豆のタレの開封部です。これは最近見た中ではお気に入りのひとつです。ユーザーインターフェースが良いと感じた具体的項目は以下の通りです。

・「ゆっくり」ココを切り取る と「ゆっくり」という形容詞を用いてどんな風に開封するかのイメージを示している。
・矢印で開封方向と位置をはっきりと表示している。
・開封方向にそってミシン目が入っており、指で簡単に切り取り開封ができる。
・開封部を切り取った直後の状態が図解で示されている。

2009年03月04日

床掃除中の表示版 → ○

床掃除中の表示版

 このブログでも何回かご紹介してきましたように床掃除中のパターンはいろいろとありますが、今回のタイプはシンプルでわかりやすい表示板だと思います。
 モップでの拭き掃除に際して、「滑りやすいので足下にご注意」というメッセージです。表示項目も適切だと感じます。
 惜しまれるのは薄汚れているのかもうちょっと明るい黄色だと楽しくなるんですが、いかがでしょう。

■このブログでの関連エントリー
清掃中表示板を置く位置 → ×
点検中 立ち入り禁止ボード → ○

2009年03月03日

電磁調理器(IH)の電源スイッチ → ○

電磁調理器の電源スイッチ

 飲食店のテーブルに組み込まれている電磁調理器の電源スイッチに目がとまりました。
 電磁調理器は、IH調理器と呼ばれることもあり、火を使わずに電磁誘導の原理による誘導加熱を利用して、上に置いたなべややかんを暖めます。
 今回特徴的なのは、右端にある電源スイッチが赤い色でかなり大きな半球状で飛び出しています。これを押すことで、電源入と電源切を繰り返すトグルスイッチになっています。

 電源スイッチは、ほぼゴルフボールの半球ぐらいの大きさを占めています。これぐらい大きく、かつ飛び出ていると特別な存在となり目立つので、最後に電源を切ることを忘れにくいと思います。
 ただし、電源だけを入れて安心してしまい、加熱ボタンを押し忘れてしまう恐れがなきにしもあらずというところでしょうか。


■関連情報: 電磁調理器
→Wikipedia(ja)のWebサイトへリンク

2009年01月26日

具体的なゴミ箱 → ○

具体的なゴミ箱(某コンビニ前)

 再三のゴミ箱登場です。今回はこのゴミ箱に捨てて良いゴミの種類を、具体的に代表例として列挙して描いてしまった例をご紹介します。
 ゴミの分別そのものの議論はさておき、分別という目的に合っています。「燃えるゴミ」などルールを示すのではなく、絵を見て誰でも理解できるという点でとても優れています。

 惜しむべきは、英単語で文字による説明を書いています。リアリズムに徹するなら個人的には最後まで徹底して絵で表現して欲しかったなと思います。お弁当のトレーには箸まで描き込んでいるのですから。

2009年01月05日

『Mental Models - Aligning Design Strategy with Human Behavior』

『Mental Models -  Aligning Design Strategy with Human Behavior』

 新年よりAdaptive Pathの共同創設者の一人でもある Indy Youngの著書『Mental Models - Aligning Design Strategy with Human Behavior』に挑戦しています。

 ユーザーを理解するための手法「メンタルモデル」構築についての具体的方法が書かれています。この書籍はユーザー中心設計(UCD)の上流工程実践のためのツールだと感じました。ユーザーの態度や心理を分析するためのノウハウが惜しげもなく詰め込まれています。

 原書(英語)のためなかなか読み進められないのですが、豊富な例と図版をよりどころにとにかく最後まで読み進めたいと思っています。

『Mental Models - Aligning Design Strategy with Human Behavior』
Indi Young (著)

2008年12月31日

信号機への着雪(雪が付くこと)

信号機への着雪

 雪が降る地域に住む人々の共通の悩みかも知れません。強い風とともに気温が高めで水分が多い雪が降ると、建物や看板などを覆うように雪が付きます。
 看板が読めない程度ならご愛敬ですが、吹雪をともなって信号機が見にくくなると大変危険です。

 雪が落ちやすいような塗料や、カバーの形状など工夫はされているのだと思いますが、自然相手だけに完璧は望めません。しかも、毎日こうなるのではなく一冬に数回程度であると、コストパフォーマンスの問題で、溶かすなどの解決方法は困難でしょう。さらに信号や標識のようなインフラに特有の全国統一仕様であれば、ローカルな問題は二の次になることは明らかです。
 
 ここは逆の発想で、地域に住む者が着雪に強い雪国仕様の信号機のデザインを考えてみるというのも面白いと思います。

2008年12月18日

制服リニューアルの効果

 訪れたオフィスで店頭事務職の方の制服が変わっていることに気づきました。制服がある会社については、賛否両論あると思います。ただ制服がガラリと変わってリフレッシュされると、業務そのものは何も変わっていないのに、何かが変わったような気がしてしまうことがあります。
 制服リニューアルはきっかけに過ぎないのですが、それによりお客様に与える効果は大きなものがあります。

 人の意識が、着衣や身につけるものによって、変わるのです。そして声の出し方や接客のトーンが微妙に変化することによってお客様へ確実に伝わると言われています。
 着ている人が本当にその制服が良いリニューアルだと感じていたら、その感覚は接客を通して、お客様に伝わりますし、逆だとそのまま悪い印象が伝わります。
 制服もメッセージのひとつです。お客様は内容以前に敏感にメッセージを受け取ってしまいます。

2008年12月02日

重々しい百貨店のドア → ×

重々しい百貨店のドア

 店構えの演出や建物の顔として、メインエントランスの重厚さや高級感を表現するために、『重い』ドアにすることは企業サイドの考えとして非常によく理解できます。ところがあまりにドアが物理的に重いと、利用者であるお客様が辛い思いをしてしまいます。

 とくに百貨店という場所は買い物をするために訪れる場所で、お買い物をした人は必ず購入した商品を持ち歩くことになります。手荷物を持っていても簡単に開けられる程度にはすべきだと思います。またバリアフリー、アクセシビリティといった観点からも、あまりに重いドアは本末転倒と言えるでしょう。

2008年11月30日

なぜ私はボールペンを衝動買いしたのでしょう?

 先日書店に向かう途中で、文具店に立ち寄り、ボールペンを購入してしまいました。ほぼ衝動買いでした。
 持ったときの手になじむ自然なバランスと、シンプルなデザイン。本当に持ちやすいし書きやすい。この仕上がりで価格も良心的だと感じました。

 衝動買いの理由は、性能の良さと価格の安さだけでしょうか。ボールペンがそうであるかどうか意見が分かれるかも知れませんが、日々身につけるような『愛用品』に近いものは、機能・性能だけでは購入まで繋がりません。

 その製品デザインの背景にある物語に共感してこそ、購入に至ります。その物語がたとえ幻想であっても、人は何らかのストーリーに魅せられ、引きつけられてしまうのです。
 各所で言い尽くされている言葉ですが、基本的な性能が向上し、狭い範囲のユーザビリティが改善された後、製品の背後にある物語への共感を得られるかどうかが勝負の分かれ目だと身をもって感じました。
 もしレジに並んだ私の脳をfMRIで計測したら、相当程度活性化されていたのだろうと思います。

■関連情報: fMRI
→Wikipedia(ja)のWebサイトへリンク

2008年11月27日

お手洗いのアイコン 大きいのは → ○

お手洗いのアイコン

 ご好評をいただいているお手洗いのアイコンシリーズです。今回はアイコンというよりサインボードですが、ほとんど説明の必要はないでしょう。遠くからでもお手洗いだとすぐに認識できるサイズは重要です。
 もちろん大きければ何でも良いという訳ではなく、一定の美観を備え、周りとの調和は確保されており、バランスもいいと思います。

2008年11月26日

「カレル・チャペック その生涯と時代」 → ○

「カレル・チャペック その生涯と時代」 「カレル・チャペック その生涯と時代」

 北海道大学総合博物館で開催されている「カレル・チャペック その生涯と時代」という企画展を見てきました。
 ロボットという言葉の生みの親として知られているチェコの劇作家の生きた時代をその作品とともに振り返る内容です。

 カレル・チャペックは作家だけではなく、ジャーナリスト、エッセイスト、画家、イラストレータ、園芸家としても知られ、趣味人として様々な分野で活躍した人です。
 二つの世界大戦の間という厳しい時代に生きながら、プロフェッショナリズムに徹し、体制に流されない個をきちんと持つとともに趣味人としての余裕をも感じられるとても良い企画展でした。

 著作に紀行が多数ありますが、観察眼はとても鋭くその当時の暮らしの文脈が目に浮かぶようです。ひとびとの暮らしの情景が眼前に浮かんでくるわかりやすい紀行は、エスノグラフィーの一種と呼ぶこともできるのではないでしょうか。

 社会に問題を問うジャーナリストであれば当然だと思われますが、テクスト、写真、イラストレーションなどあらゆる表現手段を使って世に問いかけるやり方は、私たちの企画方法にも参考になると痛感しました。その才能には圧倒されますが、不思議に重い感じは受けません。よき趣味人としての余裕のなせる技でしょうか?

■関連情報: カレル・チャペック
→Wikipedia(ja)のWebサイトへリンク

2008年11月24日

『ヨーロッパの目 日本の目~文化のリアリティを読み解く~』

『ヨーロッパの目 日本の目』

 在欧17年に渡るプランナーによる文化理解のための考え方を示した意欲的な著書です。著者の欧州でのビジネス現場の経験を経た本物の厳しいコミュニケーションの中から、欧州と日本を中心とした奥深い文化比較が行われています。

 欧州のデザインに現れる隠された文脈、歴史に裏打ちされた考え方、それらを観察する著者の視線は冷静ですが、深く熱いものを感じます。
 デザインの表層に現れるモノの背景には、そのデザインが生み出される国や地域の建築や日々の生活などに代表される様々な生活様式、ハイカルチャーからサブカルチャーまで諸々が文化、文脈として流れていると著者は説いています。

 不肖の持論ですが、このブログのテーマである「ユーザビリティ」や「使いやすさ」はまさに文脈・コンテキストの問題で、それは突き詰めていくと暗黙知の集合体であり、まさに文化の問題であろうと常々思っています。
 この考えを再認識させてもらった書籍の1冊がこの『ヨーロッパの目 日本の目』でした。

 文化差が生じないレベルでの「使いやすさ」とは、誰の目にも明らかで、検証、改善も比較的容易です。本当に難しいのは、文化差の生じない一定レベルの「使いやすさ」が解決されたあとの品質、満足感をいかに高めていくかという課題です。
 使いにくさまで至らなくても何気なく感じる違和感。この違和感がどこからくるか、何を表しているのか、文化というキーワードを通して、今後も研究テーマとして追求していきたいと思います。


『ヨーロッパの目 日本の目』
安西 洋之 (著)

2008年11月20日

『Subject To Change ~予測不可能な世界で最高の製品とサービスを作る~』

『Subject To Change ~予測不可能な世界で最高の製品とサービスを作る~』

 Peter Merholz(ピーター・マーホールズ)氏ほか4名のAdaptive Path社の主要メンバーによる、創造的な製品・サービス開発のための考え方の指針となる書籍です。敢えてジャンル分けすればデザイン戦略を基本にしたビジネス書といえるのではないでしょうか。

 いわゆるデザイナ向けの本ではありません。しかし広義のデザインについての本質的な議論を端的でわかりやすい文章で示しています。また、ユーザビリティ業界へも批判が書かれています。

 自分自身の乏しい経験の中からでも、広義のデザインが成功していくには一筋縄では進まず、様々な要素を解決していく必要があることを知りました。その中ではビジネスマインドを持ったデザイナ、デザインマインドを持った経営幹部にはそう簡単にお目にかかることはありませんでした。

 本書はそこに焦点が当たっており、専門化し縦割りになってしまった職能別のメンバーの知恵を結集して、真に利用者のためとはどういうことなのかを、共同作業の中から見つけていくことの大切さを強調しています。


『Subject To Change ~予測不可能な世界で最高の製品とサービスを作る~』
Peter Merholz (著)
Brandon Schauer (著)
David Verba (著)
Todd Wilkens (著)
高橋 信夫 (翻訳)

2008年11月03日

「SAPPORO DESIGN WEEK 2008」で五十嵐久枝さんの講演を聴きました。

 インテリアデザイナー、家具デザイナーという範疇では収まりきれない多彩な経歴と活動をされてきた五十嵐久枝さんの講演が、「SAPPORO DESIGN WEEK 2008」のフォーラムとして開催されました。
 これまでの作品や実際の事例の写真スライドを見ながら、五十嵐久枝さんご自身の言葉による解説は圧巻で、肉声を聞けたのはとても貴重な体験でした。

 それぞれの仕事に対しての真摯なとりくみと、お客様のリクエストの背景をきちんととらえて、それを最も活かすにはどうすればよいか徹底的に考えるというプロセスには改めてプロフェッショナリズムを強く感じました。
 特に類似の仕事であっても繰り返しではなく、常にその時代その場所に存在する意味を深く考えてデザインする重要性を説かれていたのが、印象に残っています。
 才能ある人にはユーザー要望の背景とその実現形態や表現が一瞬にして『つながる』のだと感じました。

■関連情報: SAPPORO DESIGN WEEK 2008

2008年10月30日

札幌デザインスイーツという取り組み → ○

札幌デザインスイーツ

 パティシエとデザイナーのコラボレーションから生まれた全く新しいスイーツ。札幌で毎年開催されているアート/デザインのイベント「SAPPORO DESIGN WEEK」での今年のテーマのひとつです。29日から限定発売されていることを知り、早速"Block Cake"を購入してみました。期待通り外観も味も大満足でした。ルック&フィールとテイストが一致しています。

 「SAPPORO DESIGN WEEK 2008」Webサイトからの引用ですが、『「デザインスイーツ」には、デザイナーの視点から生まれた新しい発想のスイーツを通して、もっと身近にデザインを感じてもらいたい、との願いが込められています。デザインは、商品に付加価値を与えるだけではなく、私たちの暮らしをもっと豊かにするためのものです。生活のちょっとしたひと工夫もデザインなのですから。』とあります。
 
 このコンセプトには大賛成です。身近なところからデザインの力を活用し、ちょっとした喜びを得たり、普段の生活の満足度を高める取り組みにはぜひ協力していきたいと思います。

■関連情報: 札幌デザインスイーツ

2008年10月16日

避難訓練に参加しました。

消火栓設備のマーク

 オフィスの入居しているビルの避難訓練に参加しました。その際、消火栓の設備について説明を受けたのですが、一般的には通常の消火栓を開けて水を出すには、「ホースを持つ人」と「水の出るバルブを開ける人」の二人が必要とのことでした。
 これは誰でも知っている暗黙知ではないので、何らかの形で表記すべきではないでしょうか。
 ちなみに写真の消火栓設備は、一人で扱える特別のタイプなので、そのことを示すマークが付いています。新しく導入される消火栓は写真のタイプになってきているようですね。

 正直なところ、日頃自分の身の回りには火事は起こらないと思っているので、積極的にに避難訓練に参加することはありませんでした。しかし15分で知らなかったことががひとつでもわかると思えば、避難訓練も良い経験だと感じた次第です。

2008年10月06日

歩車分離式信号の時間経過インジケータ表示の提案

歩車分離式信号

 最近交通量の多い市街地に増えてきた「歩車分離式信号」ですが、通常の信号と比較して歩行者の立場でみると、赤である時間が長いのです。運転中でも同様ですが主観的には歩行者としてのほうが赤の時間が長く感じます。

 そのため歩行者信号には時間の経過をランプ表示するインジケータが設けられています。ストップウォッチで測ったわけではないので正確なことは言えませんが、おそらく時間経過のランプは均等な時間で1コマづつ減っていくものと思われます。

 この際、特に最後の1コマが感覚的に非常に長く感じてしまいます。信号機システム上の整合性がとれるなら、最後の一コマの時間を短くしてその時間を他のコマに均等に割り振る案はいかがでしょうか?
 あと一コマになるとそこへ意識が集中してしまい、時間の流れが長く感じてしまうことを回避するアイデアです。

2008年10月02日

ゴムのユーザーの話はどこにでもある(Elastic User)

 ターゲットユーザー像は、客観的に導き出しさらに意識して言語化し徹底して開発メンバー間で共有しなければなりません。
 なぜなら各々勝手な伸び縮み自在なユーザー像を、自らの主観により「オレはワタシはこう思う」と作り上げてしまうからです。この自分に都合よくつくられたユーザー像はいかようにも変形するので「ゴムのユーザー(Elastic User)」と呼ばれているのは有名です。

 アラン・クーパー氏が名付け親のこのゴムのユーザーの話は、ターゲットユーザーについての齟齬だけではなく、あらゆる事柄についても同様に存在するとつくづく思いました。
 締め切りが迫ってくると、当初の各々の主張は見事に変形されてしまいます。ゴムなので非常に簡単です。
 また同じ言葉を使っていても、複数メンバー間でその言葉が示す内容が違うのはまだしも、さらに悪いことに同一人物の言葉でも文脈が違えば違う内容を示すことさえあります。
 言葉の揺らぎは創造に必要なことですが、立場の違う複数のメンバーが意見を収束させ合意を得ることについては、共通言語を見いだすのに本当に苦労します。

2008年09月26日

自動水栓の表面部表示 → ○

自動水栓

 蛇口に手をかざすと、センサーが感知して水が自動的に出てくる自動水栓は最近の洗面所では珍しくありません。
 しかし一目見て使い方がわかるような実用性とともに、気の利いたデザインが両立するものに遭遇しませんでした。
 そんな中オフィス近くの飲食店にある自動水栓がわりに良いことに気づきました。水栓上部に描かれているのは「自動」の文字とともに、水が流れ出すイメージの縦のラインと、手をあわせているアイコングラフィックのみの構成です。シンプルに表現されていて、無駄がなく気持ちの良いものです。
 (写真では肝心なところが写っておらず申し訳ありません。)

2008年09月23日

「ユニヴァーサルデザインフォーラム in 札幌」に参加しました。

ユニヴァーサルデザインフォーラム in 札幌

 国際ユニバーサルデザイン協議会(IAUD)の主催で「北の暮らしとユニヴァーサルデザイン」というテーマにより講演会およびパネルディスカッションが行われましたので、講演会のみ参加しました。

 スウェーデンの著名なプロダクトデザイン企業ERGONOMI DESIGN(エルゴノミデザイン)の日本法人社長であるダーグ・クリングステット氏の講演は、User Centered Design(ユーザー中心設計)の原点ともいえるエンドユーザーへのリサーチを非常に大切にした同社のデザインプロセスを紹介されており、大いに共感しました。
 北欧の位置づけやスウェーデンの歴史についても触れられており、大変勉強になりました。

●ERGONOMI DESIGN社のデザインプロセス概要
予備調査(ユーザースタディ、機能およびビジョン作成、トレンド分析)

デザイン、テーマ

創造的作業(コンセプト開発、ユーザテスト、デザイン提案)

実現化(最終デザイン・・・)

製品

2008年07月30日

ガソリン給油ノズルのユーザインターフェース

ガソリン給油ノズル

 最近のガソリン価格高騰の話題ではありません。ガソリンスタンドでの給油がセルフ式になってから久しいのですが、給油時にいつも気になることがあります。
 給油ノズルのレバーと持ち手の形状はなぜ拳銃の『引き金』に似ているのでしょうか。ガソリン給油機の原型が発祥の地アメリカで出てきた時代には、そのようなメタファーがわかりやすかったのかなと想像しています。

 液体だと水道の蛇口のようなものを安易に思いつきますが、蛇口式の給油機は見たことがありません。他にも電気掃除機の手元オン/オフスイッチなど様々なインターフェースが存在しますが、淘汰されてしまったのかも知れませんね。
 ガソリン給油機インターフェースの歴史に詳しい方がいらっしゃいましたらご連絡ください。

2008年07月29日

掲載物のない状態のinformationボード → ○

掲載物のないinformationボード

 広告ポスターや情報掲示のチラシなどを貼り付けるボードです。地下街などの通路の壁面に見かけることがあると思います。
 informationボードなのでポスターや広告が貼り付けられているのが通常の状態と考えられますが、広告が集まらないなど、貼り付けるものがないときもあります。この何も掲載物がない状態で、間抜けな感じにならないようにするのが結構大変です。枠の中に別のモノがある場合と無い場合の両方で、違和感なく見えることは、想像以上に難しいことです。
 
 今回のinformationボードの例では、丸い点がデザイン上のアクセントだけではなく、紙の掲載物を貼り付ける場合の位置決めとしても役に立っています。実用と全体との調和の点で優れたデザインのひとつだと感じました。

2008年07月14日

ボタンスイッチのエスプレッソマシンに遭遇

 出張時に利用したホテルの朝食コーナーにセルフサービスのコーヒーマシンがあったので使って飲んでみました。オイルヒーターで有名なイタリアのメーカーの機器でした。

 定宿にしているような人は別として、利用者にとってはそのコーヒーマシンは初めての方がほとんどなので、『このボタンを押してください。』という大きな注意書きは必須だと思います。

 しかしコーヒーの濃さや豆のひき方を調節できるつまみなどいくつかの稼働部分が、無惨にもガムテープで操作できないようにしてありました。せっかくのデザインがガムテープで台無しです。
 セルフサービスによる提供では、お客様が勝手につまみを動かさないように常時監視していることができない以上、触られたくない箇所の操作を禁止することは仕方がないとは思いますが、ガムテープよりもう少しましな解決方法はないものでしょうか?

2008年07月07日

Saecoのエスプレッソマシンを導入しました。

エスプレッソマシン

 最近オフィスにエスプレッソマシンを導入しました。
その名も"cafe it"です。すでに製造中止になっている古い機種ですが、それなりにいろいろな意味で味があります。

 一般的にはこの手の機械でコーヒーを入れる操作には「ボタン」を押すことを想像しますが、この機種では「レバー」です。
 レバーを円周に沿って半円程度引くことによって抽出が始まり、カップにコーヒー適量が溜まった状態でそのレバーを元の位置に戻して終了という操作になっています。

 レバーを引くというインターフェースは最近のコンシューマ向けの家電製品にはほとんどお目にかかれなくなったので、すごく新鮮な気持ちがしました。
 レバーをゆっくり引く操作というのは、エスプレッソの香りと相まってコーヒーマシンにマッチしているように思います。

2008年07月04日

情報デザイン2つの側面

 案内図の例を掲載したところ、反響がありました。そこで案内図やダイアグラムをきっかけに情報デザインについて気になっている点を挙げてみます。

 『情報デザイン』という言葉を使うとき、情報構造やコンテンツ内容そのものの咀嚼の段階のみを指す場合と、さらにグラフィックデザインの技法を駆使して可視化しデザイン表現する段階までを含む場合の両方があります。

 情報アーキテクトやシステムエンジニア畑の方は前半のみと考えるケースが多く、デザイナ出身の方は可視化表現を含む全体ととらえる方が多いように感じています。みなさまはどうお考えでしょうか? 

2008年07月01日

現実世界をマッピングすることの重要性

案内図の一部

 よくできた案内図は、見ていて大変気持ちの良いものです。最近感心した案内図は自分の現在位置とナンバリングされ一意になった各々の乗り場の位置関係が整然と表現されているものです。

 このような略地図は現実世界の完全な縮小ではなく、大幅にデフォルメされています。ただし重要ポイントは割愛されておらず、むしろ意味のある要素だけが強調されています。
 自分の今いる位置から近いか遠いか目印は何かなどがとてもわかりやすく、地図としての機能が十分な案内図を見ると、すごく心地よさを感じるのはどうしてでしょうか?
 略地図には情報デザインの重要な視点が含まれているように思います。

2008年06月13日

新雑誌『 DESIGN IT! magazine 』創刊

DESIGN IT! magazine

 ITとデザインの融合を目指し、6月16日に専門誌(雑誌)が創刊されます。これまでにない新たなジャンルを切り開く試みだとワクワクしています。

 「DESIGN IT! magazine」は、ビジネスを革新し、よりよい社会を実現するために「情報技術(IT)」とITを取り巻く「情報環境」とをデザインしていく、あらたな潮流を作るための媒体、すなわち「デザインからIT を考えるビジネスマガジン」と紹介されています。

http://www.designit.jp/archives/magazine/index.html

2008年02月13日

雪の多い地域の屋外案内看板

雪の多い地域の屋外案内看板

 大学の中にある事務所を初めて訪ねる機会がありました。大学構内というのはかなり広大な敷地にもかかわらず住居表示がなく、よりどころになるのは「○○学部XX号館」などといった案内サインの看板などになります。

 ところが地域特性として積雪が多いとせっかくのビジュアルにも配慮された案内サイン看板が雪に埋もれてしまい、ただの雪だるまになってしまうことがあります。看板の設置位置にも十分な検討が必要のようですね。
 単純な問題解決としては除雪を徹底すれば良いのでしょうが、手間やコストとの兼ね合いがあり、それほど頻繁には除雪できないのが実情のようです。

 自分自身が雪だるまにならぬよう、冬に雪の多い地域の大学を訪ねるときには、事前に訪問先がどの建物かだけは確実に把握してから出発すべきでしょう。
 大学構内の案内ができる方に屋外で遭遇する確率は相当低いと考えた方がよさそうです。

2008年01月15日

広辞苑 第六版によるとデザインとは…

 1月11日に広辞苑の第六版が発売されたので購入しました。3000ページ超の大作は腕が鍛えられます。
 さっそく広辞苑第六版で『デザイン』を引いてみましたところ、2つめの意味の説明が興味深い表現でしたので、参考まで引用します。広義には計画、プランニングなのです。

デザイン[design]
製品の材質・機能および美的造形性などの諸要素と、技術・生産・消費面からの各種の要求を検討・調整する総合的造形計画。

2007年12月11日

DESIGN IT! Conference 2007がスタートしました。

DESIGN IT! Conference 2007

いよいよ本日からDESIGN IT! Conference 2007がスタートしました。
http://www.designit.jp/
『コンテンツとユーザーインターフェースをマネージする』を今年度のタイトルに掲げてDESIGN IT! 主催、ソシオメディア株式会社の篠原様によるグランドオープニングから始まりました。

デザインとITとの有機的な融合を紐解く領域として、「コンテンツマネジメント、インタラクション、情報アーキテクチャ、ユーザビリティ、デザインマネジメント、ストラテジー」という6つのテーマの基調講演、セッションにより構成されています。

最新のトピックや実践事例を生の声としてプレゼンテーターより直接聞ける各セッションももちろん興味深かったのですが、個人的には海外ゲストと国内の専門家が議論されるパネルディスカッションが面白かったです。

開催当日すぐにflickr.comで会場風景がアップされています。時間差わずか数時間です!このあたりがリアルとWebサイトをスピーディに結ぶDESIGN IT!ならではのコンセプトなのでしょう。
http://www.flickr.com/photos/designit2007/

明日も豊富なセッションが予定されており、いまから楽しみです。

2007年08月30日

ナースコールに求められるユーザビリティ

ナースコールに求められるユーザビリティ

病院内の入院患者病室の設備を長時間眺める機会を得ました。
ここでもユーザビリティやユニバーサルデザインについてのヒントを得ることができました。
具合の悪いときに看護師さんを呼ぶための「ナースコール」ボタン。これはさすがに目立つようにデザインされています。

入院患者はけがや病気で体力も落ちていて、運動機能も低下し、さらに精神的にも落ち込んでいたりと、通常よりかなりマイナスの状態だと言えるでしょう。
ナースコールは高熱でボーッとしていて意識朦朧でも「すぐに、簡単に」使える必要があります。
「ナースコール」ボタンを押すためにマニュアルを読むなどジョーク以外の何者でもありませんね。

(必要な要素)
・直感的を通り越して、反射的に操作できるか
・記憶に頼る必要はないか
・複雑な操作はしなくて良いか

病室とは患者の使う機器やシステムのユーザーインターフェースに、ユーザビリティやユニバーサルデザインが試される究極の場所の一つではないでしょうか。

2007年08月03日

企画書のデザインは伝えるための必要な要素

 他人に何かのアイデアやまだかたちになっていない案を伝えたいとき、どんな方法でものを伝えますか。
(1)口頭だけで説明する。
(2)ホワイトボードに文字や図を書きながら説明する。
(3)企画書をプリントアウトして配布し、その内容を説明する。
(4)プロジェクタにコンピュータ画面を投影して、その内容を説明する。

 会社では(4)のケースも増えていると思われますが、私はどうしても紙を打ち出すタイプです。
(1)の口頭だけで、その場の空気を見事に統一して参加者に共有できるイメージを作り上げる名人芸の方も中にはいらっしゃると思います。
 ただし、それは例外中の例外で、私を含む凡人は、「目から入る情報」「手に取れる」ことを重視しますので、紙の持つ安心感は捨てがたく、なにがしかの書類を作成するのが通常でしょう。
その書類を一般には企画書・提案書と呼ぶことが多いはずです。

 きちんと原稿内容が吟味・整理され、さらに美しくレイアウトされ紙にプリントアウトされた企画書は、その内容がすんなりと頭に入ってきます。少なくとも頭に入ってきそうに思います。反対にデザインされていない企画書は読みたくなる気持ちが全くおきません。最初から伝える意思がないのと同じです。

 内容が良ければそれで良しではありません。企画書のデザイン体裁を含めて全体が『企画内容を伝え、本当に心からわかっていただく方法手段』ということを常に肝に銘じて、日々アイデアを書き散らしています。
 でも気がつけばせっせとボツの山を築いているのが実態です。

About デザイン

ブログ「ユーザデザインブログ」のカテゴリ「デザイン」に投稿されたすべてのエントリーの一覧ページです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のカテゴリはコラムです。

次のカテゴリはユニバーサルデザインです。

他にも多くのエントリーがあります。メインページ一覧ページも見てください。

  • DESIGN IT! Conference 2009 クラウド時代のユーザーエクスペリエンス
Powered by
Movable Type 3.34